アメリカン・ファーストフード店がいっぱい。いざとなればケンタッキーへ。



 ロンドンの食事はまずい。と来る前にいろいろな人から聞かされた。しかも、私はダイエット中なので、朝は納豆とみそ汁、昼は玄米雑炊、夜は蕎麦、というメニュー。果 たしてロンドンでの食生活に耐えられるのか? というわけで今回はロンドンのフード事情。

 まずは、とにかくロンドンの名物が「フィッシュ・アンド・チップス」だというので、ガイドに載っている有名店を訪ねてみた。まあ、要は魚のフライとフライドポテト(ポテトチップスではなく!)の取り合わせなのだが、運ばれてきたバスケットを見てがく然。ボリュームがとんでもない。こんなにでかい魚のフライを見るのは生まれて初めてだし、付け合わせのポテトは、マックフライポテトの4〜5倍の量 はある。
 そして、高い。ビールも入れてだが、11ポンド、約2000円。えーっ、ファースト・フードを食べるのに2000円はどうよ。


宿泊したホテルの1Fはマクドナルドとチェーン店のファミレス。

 サマセット・モームだったか、バーナード・ショーだったかが「ロンドンで一日中うまいメシが食べたいなら、朝食を3回食べなさい」と書いているくらい、ロンドンは朝食に関してはご自慢らしい。
 残念ながら宿泊したホテルの朝食はコンチネンタル・ブレックファーストで、パンと紅茶、ジュースしか出ない。ホテルの1Fに隣接するファミレスでトラディショナル・イングリッシュ・ブレックファーストを試してみた。
 メニューは、紅茶とトーストの他、ウィンナー、ベーコン、温トマト、ハッシュドポテト、マッシュルームの唐揚げ。とても朝食とは思えないボリュームである。ベーコンは脂が全くのっておらず味けなかったけれど、ウィンナーと温トマトはまずまず。案外美味いのがマッシュルームの唐揚げ。風味とコクが缶 詰のマッシュルームとは全然違う。こちらお値段は8ポンド、約1600円なり。
 ムカつくのは、この支払いに50ポンド札、日本で言うと1万円札を出すと、「釣りがない」と言われた。そんな大きな札を持っているほうが非常識だと言わんばかりである。朝食を2千円近くで売っているレストランが1万円の釣りもないなんて……ちょっと信じられない。


どこにでもあるチェーン店のステーキハウス。お勧めしません。

 このあたりでロンドンの食事の量の多さに慣れてきたので、昼食にピザ・レストランに入った折に、用心してサラダだけをオーダー。ところが来たのは日本なら4人前かと思われるほどの巨大サラダ。しかも、8人分くらいのサウザン・アイランド系のドレッシングがしっかりとかかっている。というかドレッシングに浸かっている。泣きながらナイフでドレッシングを削り落としながら食べたが、半分も食べないうちに満腹になってしまった。
 ロンドンで初めての日本風のラーメン店。というキャッチに引かれて、ピカデリーサーカスの「ワガママ」という店にも行ってみた。中に入ると相当広い。そして空間がオシャレ。ここは青山か? 代官山か? って雰囲気。お客も8割が女性。驚いたことに、みんな箸を上手に使っている。
 私は定番の「チキン・ラーメン」を頼んでみた。ほっとした。少なくとも量 は「日本風」だ。スープはうまい。ややこってり系のチキンスープ。コクがしっかりとある。麺はまずくはないが、1本1本がもの凄く短い。箸は使えても、麺をすするという作業ができないからか?
 とまあ、いろいろ書いたが、結論としてはロンドンで食を楽しくすごすには、ソーホーのあたりの中華街に行くか、あちこちにあるインド料理屋がお勧め(前回にも書いたがインドブームだからか?)。
 特にインド料理はふつーの店に行って、ふつーのチキンカレーを食べたけど、かなり美味かった。ただしカレーをナイフとフォークで食べねばならず(これはイギリス風?)慣れない私は、ナイフをひっくり返してカレーをはねさせて、TシャツとGパンに大きな染みを作ってしまった。ほんとガッカリである。


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