また行っちゃった! 都合3度目の連載となるロンドン日記。
出国前は「3度目ともなれば慣れたもんよ」とうそぶいていましたがはてさて?
毎度のように観たいお芝居をいっぱい計画してロンドンへ向かったG2。
行ってみれば今回も新発見の連続だった旅日記をぜひお楽しみください。
▼#1
「3度目」の旅のはじまり


▼#2
ZはゾロのZ


▼#3
コンプリシテ


▼#4
『テーブル・マナー』視察


▼#5
モンティ・パイソン


▼#6
ロンドンの日々より


3度目のロンドン旅行に行こう!」
と思い立ったのは今年の春ごろ(だったかと思うのだけれど時期はうろ覚えです)シアターガイドの記事にこんなのを見つけたからだ。
サイモン・マクバーニー率いるコンプリシテ、08年のオリビエ賞Best New Play 受賞作品をこの秋に再演」なにしろマクバーニーと言えば、『エレファント・バニッシュ』 の日本初演時を見た時に受けたショックが未だに忘れられない。折しも自分は『ゴーストライター』という作品を稽古中だったが、ビジュアル感覚の圧倒的な力量の違いに、こんな凄い人がいるんなら自分はもう演出家をやっていても仕方がない、と廃業を考えるほどだった。(ちなみに『ゴーストライター』の出演者にそれを愚痴りながら泥酔した翌朝にはケロっと立ち直っていましたが)
  昨年の『春琴』も見逃してしまったことだし、偶然にも秋から長塚圭史くんがロンドンに留学するというし、彼の陣中見舞も兼ねて、ロンドンへ行くか。来年はミュージカルを3本も演出する年になるし、刺激を受けるためにもついでに何本か見てこよう。くらいの軽い気持ちで旅の準備を始めた。

 過去のロンドン日記をお読みになった方の「この日記はロンドンに行くまでが長いのよ」という声が聞こえてきそうだが、いやいや、今回は三度目ですよ。今まで一番スムーズなはずでしょ。けれど、すんなりとも行かせてくれなかったのも事実である。


LINK→ticketmaster / London Theatre Land

 まず、コンプリシテのチケットが簡単には取れなかったのである。ネットでチケットを販売してくれる「チケット・マスター」や「ロンドン・シアターランド」などをあたってみたが「当該公演はチケットを取り扱っておりません」の文字。上演しているバービカン劇場のサイトにもチケット販売のページが見あたらない。(実はうまく探せなかっただけだったのだが)何か他の方法はないかとネット検索していると、JCBのロンドン支店が手数料なしで舞台のチケットをリザーブしてくれるらしい。(この方法はJCBのカードを持っていないと使えないので、情報としてはどうかと思いますが、一応書きますね) ロンドンのJCBへ電話してみる。スタッフから「どういったミュージカルをご希望ですか?」とまず聞かれた。「いや、ミュージカルでもなんでもないんですが……」と公演名を告げると、少し戸惑った様子で「一応お調べしてみます」ややあって返事の電話がかかってきた。「お力になれなくてすみませんが、ウチと取引しているエージェントがその公演のチケットは取れないと申しておりまして……」
ガーン!
 も、もしやこの公演、ソールド・アウトでは? だって去年のオリビエ賞の作品賞をとった作品ですよ。それがたった3週間しか公演しないんだから、せめて2ヶ月前くらいにチケットを入手しなくてはダメだったのではないか? 私が手配に動き始めたのが、旅行の3週間前くらいだったから、すべては遅すぎたのではないか?

 私は、猛烈に落ち込んでしまった。と、同時に前回のロンドン旅行がかなり悲惨だったことも思いだしてきた。私は軽い登校拒否状態の児童のように「ロンドンなんかに行きたくない」と家族に愚痴をこぼし始めた。
 それを聞いていた大学生の娘が「ロンドンが嫌なんだったらイタリアにしたら? イタリアだったら一緒に行ってあげるよ」と言ってくれるではないか?
 そうだよ。イタリアだよ。去年『ライト・イン・ザ・ピアッツァ』を演出する前に行きたかったのに行けなかったイタリアだよ。 その手があるじゃないか。語学力に富んだ娘と一緒なら悲惨な目にも会わないだろうし、親子で海外旅行なんていうチャンスはもう無いかも知れない。よし、決めた。イタリア。
というわけでその場で、娘と二人で旅行社のホームページにアクセス、「イタリア6日間・花のフィレンツェと水の都ベニスの旅」というのを申し込んでしまったのでした。

そんなワケですみません。このページのタイトルは

に変更させて頂きます。あしからずご了承ください。

 と、ところがである。翌日、娘が私のところに来て「ごめんねパパ。よく考えたらクラブ活動が休めないからイタリア行けないや」とあっさり断ってきたではないか。全く今どきの子はほんとに。一人でイタリア観光してもしかたがないし、と、またまた登校拒否児童のような状態に陥っていると、朗報が届いた。
 舞台装置デザイナーの松井るみさんからメールで「G2さんがコンプリシテ見たいっていう噂を聞きました。このページから申し込めるよ」と、バービカン劇場のチケット購入ページのURLを教えて頂いたのである。
 早速サイトに行ってみると、ここはなんと座席表をクリックして自分の好きな席を買うことができるというシステムで、けっこう良い席がまだ余っているのが判明した。


LINK→Barbican HP

 そうこうするうちにもう一つニュースが。来年のAGAPE storeで上演する『テーブル・マナー』がロンドンでこの時期(やはり期間限定で)上演されているというのだ。なにしろけっこう昔の作品だし、アラン・エイクボーンの本拠地であるスカーパラならともかくロンドンで再演されるっていうのは珍しいはず。 

『テーブル・マナー』を含む、『ノーマン・コンクエスト』三部作の一挙上演のページ (THE OLD VIC)

 よし。
 とにかくロンドン行きの航空チケットとホテルの予約だ。前回まで私は、格安チケットとホテルを別々で探して買って旅費を最小限に抑える努力をしていた。が、それにも疲れてきたし、家内にも「ツアーで買ったほうが同じような値段で良いホテルが取れるのに」と言われ続けていたので、思い切って上記のイタリア旅行を申し込んだ阪急交通社に電話をして頼んでみた。
 するとヴァージン・アトランティック利用で現地4泊で22万円のツアーに空きがあるという。(ちなみに出発10日前くらい)うち5万円は悪名高き燃料サーチャージである。それを引くと17万。ヴァージンは割合人気だから格安チケットでも往復で10万くらいはする。ホテルは安くて一泊1万5千円くらいだから、高くはない値段だ。きっとホテルも自分で押さえるよりも良いホテルになるはずだから(家内によればだけど)そのツアーに決定!


ヴァージンアトランティックの飛行機。これに乗っていざロンドン!
  かくして、このページのタイトルは、G2のロンドン日記 に戻します。めでたし、めでたし。
 来週からは、さっそくロンドンでの舞台の最新情報やら、ロンドン留学中の長塚圭史くんとのあれやこれや、面白い話を書いていきますので、お楽しみにっ!



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3度目のロンドン
G2が過去2回ロンドンへ旅行した際にも旅行記を書いております。
→G2のロンドン日記
→G2のロンドン日記/苦闘編

サイモン・マクバーニー
演出家、俳優、「コンプリシテ」芸術監督。1957年イギリス出身。

コンプリシテ
サイモン・マクバーニーが1983年に仲間と結成したカンパニーの名。フィジカルな表現をメインに、独創性の非常に高いステージが高い評価を集めている。「コンプリシテ」とは、フランス語で「共犯」という意味だとか。

ゴーストライター
2003/6/8〜6/29

『春琴』 (しゅんきん)
谷崎潤一郎の『春琴抄』『陰翳礼讃』をもとに生み出されたコンプリシテと世田谷パブリックシアターの共同制作作品。2008年2月に上演されました。
世田谷パブリックシアター『春琴』

長塚圭史
阿佐ヶ谷スパイダース主宰。現在、イギリス留学中。うらやましい!

ミュージカルを3本
3本のうちの1本は『スーザンを探して』ですが、あとの2本については現段階でまだ詳細をお伝えできません。お楽しみに!

























ライト・イン・ザ・ピアッツァ

2007/12/7〜12/16














































テーブル・マナー

2009/2/6〜2/28




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