| 10月2日(月) |
| さあ、いよいよ今日から稽古開始。 稽古場に入ると稽古用の舞台装置がもう組みあがっている。 うん。いいセットだ。うまく行きそうな予感。 で、振り返ると、生瀬勝久が来ている。役者では一番のりだ。 「早いじゃない」「何を言ってるんですか?役者は稽古場に1時間前に入る。僕は蜷 川さんところで鍛えられましたからね」とうそぶく生瀬。 聞けば、蜷川幸雄さんの稽古場は1時間前に蜷川さんが稽古場入りするので、役者は2 時間前に入らないといけない空気になっているという。 しかもその2時間はずっと役 者同士で自主練するらしい。 が、当の生瀬は1時間前から来ていたが、稽古スタートまでずっと私と無駄話をしていた。 これでいいのか? |
| 10月3日(火) |
| 斉藤由貴さんは、なかなか面白い人だ。 あの後藤ひろひとやナイロンの大倉君と、コントバトルを繰り広げるというシーンがあるのだが、いやはや。超ボケの大倉君を凌駕すると言っても過言ではないウルトラ・ボケの連続炸裂に、稽古場は爆笑の渦。 それにしても由貴さんが「親が選んだ」という台詞を何度も「親がエロんだ」と読み間違えてしまうのには……フォローの言葉もありません。 |
| 10月4日(水) |
| 大谷亮介さんは、本当にパワフルな役者である。常に全力で役作りにあたる。 大谷さんが役や脚本に疑問を持つと、とことん納得するまで引き下がらない。 場合によっては、稽古が終わってから飲みながら朝まで役作りの話になる。 演出家としては一番体力を使う相手である。しかも、今度はほとんどの役者が二役以上演じることになる舞台。大谷さんも、四役をこなす。 その中に王の命令で罪人を引っ立てて行く怪力家来という役があるのだが、大谷さんにかかると、そんなちょっとした役でも主役級の存在となる。 ただ、あまりにパワーが炸裂しすぎて、稽古場は大爆笑。 「一生懸命やってるのに何が面白いの?」と憮然とする大谷さんがなんとも可愛らしい。 |
| 10月5日(木) |
| 今回も「こどもの一生」からずっとG2演出作品の音楽を担当していただいている佐藤さんが、
すでに半分以上の曲を作り上げて稽古場に現れた。 今回はホラーなんだけど、哀しく切ない物語でもあり、その恐怖と感動は音楽によるところも多い。 さすがに佐藤さんとのコラボレーションは8作目ということもあって前回の打ち合わせで私が説明したイメージどおりの曲のオンパレード。今回もCDを発売して欲しいくらいのいい仕上がりになりそう。 早速、生瀬君と由貴さんの初デートシーンにかかる胸きゅんの曲を稽古でかけてみる。 「曲がかかったって僕の演技は変わりませんよ」とまたもうそぶく生瀬。 が、曲がかかったとたん生瀬の演技はガラリと変わった。 もともと悪くはなかったのだが、 それでも見違えるように良くなった。 もちろん、そのことは本人には内緒だ。 |
| 10月7日(土) |
| 「人間風車」にはいくつかの童話が登場するが、その中のひとつに王宮の御前試合を描いたものがある。 手に汗握る剣の勝負が繰り広げられるのだが、このシーン作りのためにMOTHERの殺陣師・清水順二君に稽古場に来てもらい、殺陣をつけてもらった。 いわいる剣を使った殺陣はMOTHERでは皆無だが、日光江戸村出身の清水にとってはお家芸とも言える。 最初に見せられたお手本で稽古場にため息が漏れる。 「かっこいい」と「俺にはできない。無理だ」とが交じり合った響きだ。 しかもこの殺陣シーンには斉藤由貴さんも登場する。 「俊敏」というイメージとはかけ離れた斉藤由貴さんが果たして、どんな殺陣を見せてくれるのか? ……これは本番でのお楽しみ。 |
| 10月8日(日) |
| 大倉君は不思議な役者だ。 妙な間や独特のキャラクターは、いわいる「天然ボケ」かとも思っていたのだが、稽古場で接する彼は大変にクレバーな人だった。勘が良く、 自分がどうしたらいいのかを良く知っている役者であり、かつそれをあの長身と不思議な顔を使って見事に表現していく。 普通、初めてやる役者と演出家はお互いのイメージのずれを、稽古場での会話で埋めていく。 だが、彼は二言三言説明しただけで、軽々とイメージどおりやってしまうので、結果 、稽古スタートから一週間たった今も、あまり彼とは会話がない。 あの妙な風貌の下で一体何を考えているのか? じっくり話をしてみたいものであ る。 |
| 10月9日(月) |
| 大倉くんが何を考えているのか知る機会は意外に早くきた。 今日は稽古終了後に「シアターガイド」の取材が入った。「シアターガイド」の希望 により、大倉君、後藤君、阿部君、八嶋君の4人が座談会を行うことになったのである。 しかもテーマは「演劇・下克上」 普段なら稽古が終わったらとっとと帰るはずの生瀬・升のベテランコンビが、この座談を聞いてやれと横で控えている。4人にとっては話しにくいこと甚だしい。 が、その空気の中、大倉くんがぼそぼそと話し出した内容には大笑いしてしまった。 この男、そんなことを考えたり、感じたりしながら稽古場にいたのね。 その大爆笑の内容は「シアターガイド11月号」を買って読むべし。 |
| 10月10日(火) |
| 明日は、初の稽古休み。ということで、稽古を早く終えて焼肉を食いに行こうということになった。 今日は稽古の出番がなくて、稽古休みを言い渡されていた八嶋くんや 大倉くんも夕方から稽古場にかけつける。 まったく現金な人たちだ。 現金といえば、この焼肉大会。役者11人とスタッフ4人の総勢15人がたらふく食べたのだが、すべて、生瀬くんがどーんとおごってくれた。さすがは小劇場長者番付では 必ず上位に食い込むだけのことはある。(嘘。でも、おごりはホント) いやー、いい人だ。生瀬くんは。 |
| 10月12日(木) |
| 今日は、ラスト付近を重点的に稽古。このあたりの生瀬勝久の台詞量
は尋常ではない。 この企画があがったときから、生瀬はこの膨大な台詞をいつ憶えるのか?ということが重要課題だった。 取りあえず、今日は台本を離すまでには至らず。 ラストは生瀬にとってもスタッフにとっても苦難の道となりそう。 だが、できあがれば、それゆえに見ごたえあるシーンになりそう。 |
| 10月13日(金) |
| 今回は子供役の役者さんたちが5人いる。しかも、うち4人はその親とも兼任なのだ。 さらに、童話の中の登場人物をも演じていただかなくてはならない。故に、子供役には、芸達者な役者たちが集められた。八嶋智人、松永玲子、田鍋謙一郎、神野美紀、武藤陶子の5人である。 まったく日本一贅沢な子供役である。全員が小劇場でピンをはれる人ばかり、すごいんですよ。この5人が。 「なんか、ワッと言うカンジで登場して、少し後に途方に暮れてください」みたいな抽象的な支持を出しても、5人でなんの打ち合わせもすることなく、瞬時にそういう子供たちや、そういう親たちや、そういう村人たちが、目の前に出来上がって行く。 劇団なら、そこまで作るのに三日はかかる、というコンビネーションが一瞬でできるのだ。 これをすごい。と言わずして、何をすごいと言えばいいの? それぞれの個人に関しては、また、後日書くことにする。 |
| 10月14日(土) |
| やってしまった。稽古が終わって、少し飲んだ、その帰り道。またキックボードで転んでしまったのである。 松尾貴史とのユニット・AGAPEstoreの「超老伝2000」の本番中にキックボードで転んで、肋骨にヒビが入ってしまったことは、かなりの人に知れ渡っている。 その私が今回の稽古スタートからキックボードに乗ってきているのを知った数人は、 「信じられない!あんな痛い目にあったのに、まだ乗ってるんですか?」 『大丈夫、もうコケないよ。うまくなったから』なんて豪語するんじゃなかったなー。 キックボードって、転ぶときは、とんでもなくクイックで転ぶので、受身の取りようがない。 あっと思ったときには、両手をついていた。右手がいやーな音を立てた。立ち上がっても、右手は上がらなかった。家に帰り、そのまま眠ったが、夜中に激痛で目がさめた。 「あちゃちゃー、骨が折れてるかもしれないなー」まだ、稽古中盤だというのに、大丈夫か?G2? |
| 10月15日(日) |
| 右手を三角巾で吊ったG2に、稽古場の空気は冷たかった。 「アホちゃう」という雰囲気だけが、稽古場を包んでいた。 レントゲンの結果は「脱臼ではありません」だった「骨折については、疑いがないわけでもないので、もう一度明日来てください」ということになった。なんと、宙ぶらりんな。 今日は、パンフレット用の座談会がある日。カメラマンに言われて、その時だけ三角巾をはずして、右手を膝の上に乗せる。パンフレットをお買い求めになれば、座談会での私が、ぎごちなく左手だけを動かしている写 真をご覧になることができるであろう。 座談の中身は……っていうと、……それは、ほら、買って読んでくださいね。パンフレット。 |
| 10月16日(月) |
| 今日は、後ろ半分の通し稽古。 後半での見所は、なんと言っても阿部サダヲ君のあのシーンではないだろうか? あのシーン。それは、私が密かに「痙攣の滝登り」と呼んでいるシーンである。 なんじゃそりゃ?というようなネーミングだが、まあ、本番を見てください。「痙攣の滝登り」としかいいようのない動きを阿部くんが見せてくれるから。 とにかく、人間技じゃないよ。あの動きは。 たぶん劇場で見た人は「あのシーンは、 どういう仕掛けなんですか?」と聞きたくなるに違いない。でも、答えはこうだ。 「阿部くんが自力で独力で、生身の体でやっているんです」 役者というのは、必然性があれば、ここまでやってくれるんだ。という意味では、感動さえする。 |
| 10月17日(火) |
|
今日は、始めての通し稽古とあって、稽古場にはギャラリーがいっぱい。 |
| 10月18日(水) |
| 今日は稽古休み。だが、演出家に休みなどない。 早朝に起きて、台本に目を通す。 カット個所を考えるためだ。 なにしろ9日に行われた初の通し稽古は2時間55分もかかってしまった。さすがにコレは長い。 なんとか2時間30分にすべく、台本をカットしようということになったのだ。 13時に衣装をやってくれているわかぎえふと新宿で待ち合わせ。懸案になっている衣装を実際、店を回って相談しながら決定していく。 16時、後藤ひろひとと合流。台本カット個所のチェック。 後藤は自分が書いたとは思えないくらい。あっさりとカットしていく。 「だって、長いのはつらいでしょ?」 まったくそのとおりなのだが、台本カットということになると、ダダをこねる作家が多いなか、奇特な作家である。 |
| 10月19日(木) |
| 今日は、子供デーだ。もちろん端午の節句のことではない。子供役が出てくるシーンを重点的に稽古した。 この子供役で一番気の毒なのが、神野美紀だ。なにしろ、他が、八嶋、武藤、田鍋といった、いかにも子供をやりそうな中で、一番、素が大人っぽい人なのだ。スタイルも一番大人体型だし……。 では、なぜ子供役に抜擢されたのか? 実は、彼女の場合は、別の役でキャスティングされ、「まあ、こどももできるでしょう」ということで配役されたのだ。 ところが、神野美紀が演じるこどもは、5 人の中でも一番「アホ」なヤツなのだ。 これには、神野さんは頭を抱えてしまい、しばらくは連日「G2さん、アホなこどもって、どうやればいいんでしょう?」「私、アホに見えますか?」と悩みこむ毎日。 で、今日は、「全員の動きの中から、いかにはみ出して行くか」ということで、アホさ加減を出す稽古をしてみた。つまり、アンサンブルで一人の「アホ」を作るわけだ。 これは結構、うまく行ったと思う。 神野さんのあの大人っぽい上品な演技も素敵だが、このアホこどもぶりも「買い」なのだ。 |
| 10月20日(金) |
| 今日は、劇中劇部分のお稽古。「人間風車」では主人公の作家が書く童話が劇中劇と
して頻繁に登場する。 最初の童話は「ケビンとケリー」。二人の若者の王の娘との求婚合戦のお話だ。 この二人の若者を、我らがMOTHER座長・升毅と、元米米クラブ・竹下宏太郎が競演する。 この宏太郎氏演じるケビンが、なんともはや「あつかましい」キャラクターなのだが、この「あつかましさ」を演じるのに宏太郎氏は相当苦労していた。 ケビンを始めとして、今回、彼がやる役は3つ。どれも、悪役だ。そして彼いわく「俺が大嫌いなヤツばかりを演じなければならないので大変」らしい。 彼は嫌がるだろうが、私は竹下宏太郎は悪役のセンスがあると思う。悪役はセクシーでなければダメだし、ある種の上品さと乱暴さが同居して欲しいものだが、彼はその全てを兼ね備えていると思う。ほら、今日も、その悩んでいたシーンをクリア。 いよいよ、深まっていく竹下の悪ぶりにも注目だ。 |
| 10月21日(土) |
| 今日は、テレビ局のシーンを重点的に稽古だ。 テレビ局でのお勧めキャラは松永玲子演じるAD中野である。 これは、もう、松永の独特な笑いのセンスが光る人物に仕上がった。 竹下宏太郎演じるディレクターや、斉藤由貴演じる女優と、ADのクセに堂々と渡り合いながら、クールなギャグを繰り出していく。 「出世するぞー」とか「あーあ、恋の季節だよ」とかいう字面だけを追うとオヤジくさいはずの台詞が、松永玲子から発せられると、独特のクールなセンス感が舞台を包むから不思議だ。 あと、全然細かいところなんだけど、童話界の巨匠を同じくナイロンの大倉君が演じているとき、通 りすがりに松永玲子の頭を叩く、というシーンがあるのだけれど、この大倉君の叩き方や、叩かれた松永のリアクションがさすが同じ劇団の人っていうくらい、良いカンジで呼吸が合っていて好感が持てた。 いや、ほんとに細かいところなんだけど……。 |
| 10月22日(日) |
| 今日は、稽古場には、生瀬、斉藤、阿部の3人しかいない。
この3人が3人だけでからむシーンの徹底練習である。 生瀬の超長台詞が2つ。斉藤 の長台詞が1つ。そして、阿部の例の「痙攣の滝登り」と、難所の連続なのだ。 特に先日も触れた「痙攣の滝登り」である。これが、大変危険な技だということが、 今日、判明した。 「痙攣の滝登り」を終えた阿部サダヲの頭から血が吹き出したのである。 幸い、怪我は擦り傷だったが、切り口が長く、見た目にはグロテスクで、制作の大西が大慌てで慶応病院に連れていった。 本人はなんともない。と言っていたが、やはり、あれは大変な大技だったのだ。 ますます、これが、本番で公開される日が待ち遠しくなった。 |
| 10月23日(月) |
| 今日は二度目の通し稽古。 なにしろ、一回目が2時間55分もかかってしまったので、 今日の通しは、内容のこともさることながら、一体、上演時間が何分縮まるか?というのが、もっぱら制作サイドの心配ごととなっていた。 なにしろ恐怖モノだから、休憩なんぞを入れると冷めちゃうし、かといって、休憩なしで3時間近いお芝居を見るのはツライし。 てなことを言っている間に通し稽古がスタート。 いいぞいいぞ。いいテンポだ。 役者間のアンサンブルにも、ノリが出てきた。ぼんやりしていたキャラクターもだんだんとハッキリしてきているのが手に取るようにわかる。 そして、結果は……2時間25分。 なんと30分も縮まった。これには万歳。これで、休憩無しで見てもらえる。 まあ、本番の頃には2時間20分くらいにはなっているだろう。 2時間は越えてしまうが、なあに、全く長くは感じないはずだ。いよいよ、完成が見えてきた。 |
| 10月24日(火) |
| あの元気な八嶋くんが今日は静かだ。 マフラーを巻きつけたままだし、ハッキリ言ってマスクしてるしで、「風邪ちゃうん?」という突っ込みに「いいえ、風邪予防です」と返す台詞も弱々しい。いつもは、休憩中の稽古場は生瀬と八嶋の生漫才をみんなで聞く、というのが定番なのだが、今日は、ただただ生瀬の声だけが響いている。 しかも、大倉と阿部の小さな会話さえ聞こえる。 いつもどれだけ八嶋くんが、間を埋めていたかがよくわかる。 ところで、彼は、芝居中も間を埋めていく。こどもたちのシーンは全員が黙っている部分が全然ない。 すべての沈黙を八嶋くんが埋めていくからだ。それはそれで天才的だし、彼の一人ボケ突込みはお家芸のようなので、何箇所かは自由にやってもらっている。八嶋くんの風邪からの復活を願う。 |
| 10月26日(木) |
| このあたりからは毎日通し稽古になるだろう。 もちろん今日も通し稽古。まとまってきたよ。まとまってきたよ。良いカンジで。特に大谷さん。何かふっきれたように演技が変わった。 制作の大西に言わせると「嫌な人になった」ということなのだが、それなのだ目指していたのは。 大谷さんは根が良い人なので、なかなか「嫌な人」になれなかったのだ。それが、今日は、全然生き生きとしている。不思議に思って、後で聞いたらさる女優さんから「あなたはちょっと地味めくらいが、本当は素敵だと思うわ」と言われたらしい。で、ちょっと演技を地味にしてみたそうな。 確かに昨日までと比べると地味と言えなくもないけど、まあ、その女優さんの一言で何かがふっきれたのが大きかったのだと思う。 またまた大谷ファンを増やしそうな演技が本番でも期待できそう。 |
| 10月27日(金) |
| 今日は、「衣裳アリと衣裳ナシで、2回通します」と宣言していたのだが、第2回衣裳パレードに時間がかかり、結局、衣裳ありの通
しはできなかった。 ところで、パルコ版の「人間風車」は単なるホラーではなく、初演に比べドラマ的な要素を強く打出しているのだが、そのドラマ部分で活躍してもらっているのが、我がMOTHER座長・升毅である。 ネタバレしそうだが、ラスト直前で、升が感極まって泣くシーンがあるのだが、このシーンは演出ながら私はいつも直視できない。あまりに真に迫っているので、「ああ、升さん泣かないで、そんなに泣かないで」という気持ちになってしまうのである。なんのことはない、演出家でありながら良いお客さんなのだ、私ときたら。 「人間風車」はラストシーンがかなりの見せ場になるが、このラストへ繋がる直前のシーンも見逃せませんよ。 生瀬・升・大谷・阿部の競演がじっくりと見れる。空気がキュッと締まっていいカンジなのだなー。 |
| 10月28日(土) |
| 今日は、ようやく早替えの衣裳が完成したので、松永、神野、田鍋、武藤の衣裳・早替えトレーニングを行なった。 おばさま姿から、ほんの20秒程度の間にこども姿に変わらなければならない。しかも、2度目はステージ上での早替えなので、演出部スタッフの助けも借りられない。 やはり、一芸に秀でている人たちは違う。早替えの段取りも素晴らしい。最初は40秒ほどかかった早替えが、みるみる目標の20秒に近づいていく。 ところで、武藤ちゃんだ。この後の衣裳あり通し稽古で、十数回の着替えがあるのだが、こどもの衣裳でおばさんのカツラをつけてみたり、TV局のスタッフなのにこどものカーディガンを着ていたりと、いろいろと笑わせてくれた。まあ、本番はそんなことはないと思うが、もしも、何か衣裳で変なところを見つけたら、「それだけ衣裳着替えが大変なんだ」と許してやっていただきたい。 |
| 10月29日(日) |
| ついに、今日は稽古場最終日。 前日に「良いカンジで仕上がってきました。後は、基本的なことですが、台詞を間違うみたいなケアレスミスは無くしましょう」と言ってあったのだが、逆に役者が、そこに気を取られたのか、稽古場最後の通 し稽古だとい うのに、間違いだらけであった。 が、まあ、そんなことは本番ではなくなることであり、それよりもなによりも、この 「人間風車」に集まってくれた個性派の役者13人が、見事なアンサンブルで、しかも、個々の個性を消すことなく、芝居をまとめることができた。という実感でいっぱいだった。 最後は、自分を褒めておこう。 これだけの違ったタイプの個性的な役者を、その個性を生かしながら、一本の芝居としての筋も通 していく。 まあ、誰でもできるということではない。 これぞG2の得意技。G2偉い。G2バンザーイ!…ちょっとむなしい自画自賛な稽古最終日であった。 |
| 10月30日(月) |
| 昼過ぎにパルコ劇場に舞台装置の仕込み具合を見に行く。予想したよりも、可愛いセットだ。 が、これは照明でいろいろな表情をしてくれそう。 ラストに仕掛けられた部分もいい仕上がりだ。手応えを感じる。 今日は、セットと照明のシュートだけ。明日から、3日間も劇場で稽古ができるのだ。素晴らしいね。 これは、私がかかわる他の公演では考えられません。 仕込み4日間。うーん。これだけの時間があれば、絶対いいものが作れそう。がんばりまっせえ。 |