――ホンを読まれての感想を……
コング 原作を、升さんから借りて読んでてね、泣いた、泣いた。
福田 泣いたんですか?
コング 泣けて、しゃーなかったよ、最後のほう。ちょっと体の調子が悪かったので、家にこもって一気に読めた。ほんま、ええ話で。
――コングさんの役どころは……
コング 相撲取りで、実は……詳しくは言わんほうがええんやろね。(台本の)準備稿を読ませてもらって、楽しいなーと。でも、転球、ええ役やなー。
福田 そうですかね。
升 ええよー。
――転球さんは「小文吾」で、少し足りない感じだけど……って役ですね。
福田 いい役ですね、途中でいなくならないし(一同爆笑)。
升 最後、(中村橋之助さんと)ツーショットじゃない?
福田 あ、そうか。ちょっとヤバイですね。ホンマに二人でハケ(花道を出る)だったら、スゴいことですね。
――升さんは……。
升 私は伊勢屋でございます。大店の気のいい旦那です。
――明らかに升さんに当てて書かれている台本ですね。
升 あ、そうですか?
コング うん。そんな感じしたわ。
升 あー、原作を読んでると、ふくよかなイメージで書かれてるけれど、僕がやるということで、ちょっとスリムでスマートな感じになってますよね、確かに。おもしろエッセンスもちょっと入れてあって、笑いも担当してくれよー、みたいな( G2の)思惑がプンプンしております(一同笑)。
福田 意外に、楽しいお話ですよね。
升 そうそう。いいお話だよね。
コング 原作やと、お兄さんの嫁はんがちょっと鬼嫁だけど。
升 (ホンだと)それが、いき過ぎてないし、青山もおマヌケで終わってるし。
コング 榎本武揚と彦四郎の間も、原作ほどトゲトゲしさがないしね。そば屋の情景が原作とは、ずいぶん違いますよね。
升 (原作の)屋台と茶店が合体したような感じだよね。あのそば屋がちょっと中心になりそうだね。いろいろな人が集まってきて……。
コング うん、出世払いっていうところも素敵だし、あのへんは僕の泣きどころやね。だけど、G2の脚本だから「ムカーっ」とか書いてある。
升 自分の口癖やん(笑)。あのね、 G2の悪いところはね、相撲取りは「そうでごんす」とか「ごわす」って言うと思ってる。その発想がおかしいわ(一同笑)。
|