1月26日(月)稽古初日 本日からAGAPE store vol.8『しかたがない穴』の稽古開始です。 まず第1回目の日記担当、制作のMと申します。 制作とは……いろいろ仕事はあるんですが私は主に稽古場での仕事を担当します。 稽古場に一番始めから最後までいて、その間に起こる各種の事に対応します。 快適に稽古が行われるようにこころがけてます。 ちなみに今回の稽古場は『BIG BIZ』(再演)のお稽古をしたところと同じです。 あの時は真夏の稽古で暑さとの戦いでしたが(なんせクーラーの吹き出し口の下が唯一涼しくて、軽井沢と呼ばれていたぐらい)今回は寒さとの戦いかな。多分ストーブの近くが争奪戦になるんだろう。 顔合わせの後、演出のポイント、舞台美術の説明などをして読み合わせに。 脚本が最後まで出来ていて事前にみなさんにお見せできてることもあり、サクサクと1回読んだらその後は親睦会へ。 今日はきっとこの親睦会がメインイベントなんだろうなあ……盛り上がって終了。さて明日から約1カ月半、よろしくお願いします。 |
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ー制作 Mー
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1月28日(水) 今日の担当は演出助手のあきらです。 演出助手の仕事とは、稽古のスケジュールを組んだり、稽古中にセリフをを間違ったり忘れたりしたキャストにセリフを教えたり、稽古中に決まった動きや小道具の使い方を記録したり します。あとは演出家が稽古中につぶやいたいろいろなことを記録してみなさんにオーダーしたりします。 本日稽古2日目。 G2さんは朝、病院へ行ってきたそうです。胃痛のお薬をもらって来てました。 胃が痛くても稽古2日目から立ち稽古です。 1場と2場の冒頭はさらりと読みをして、2場の松尾さん登場のシーンから立ちました。 このお話の舞台となる建物は構造がちょいとややこしく、頭と体に入るのに少し時間がかかりそうです。 稽古進行上いろいろあって「今日、明日はちょっとがんばって先まで進もう」とG2さんと私は考えていたので、夕食休憩もしっかり取りました。そしてG2さん・松尾さん・秋本さん・松永さんと私の5人は外に出ておそばを食べました。しまったことにこの店がまるで”稽古後の飲み会”モードの店だったので、稽古を続ける気がなくなりかけていたのは私だけではなかったようです。でもちゃんとお稽古を再開し、今日は21:00までがんばりました。 私はAGAPE storeは初参加なのですがとても居心地の良いカンパニーです。謎の多いこのお話がどんな風になるのか楽しみです。 |
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ーえんじょ あきらー
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1月29日(木) 今日の担当は演出部のめぐです。 演出部の仕事とは、大道具や小道具を演出家や美術のプラン通りに揃えたり、稽古中や本番中に芝居の流れに沿って動かしたりします。 稽古場で突然浮かんだ物を、その場にあるもので作ったりもします。 本日、衣裳打ち合わせ。今回は少し特殊な衣裳が出てくるため、G2氏がスタイリスト内村氏に念入りにイメージを伝える。どんな物になるかは乞うご期待。 私も期待。 今回はガルガル語なる実在しない言語の通訳という役柄の松尾氏。 稽古では、デタラメにガルガル語を作り上げる。ん? デタラメじゃないのか? ん? それは日本語じゃ……G2氏がトイレへ行く度に稽古場の時計をすこしずつ進める松尾氏。 そうそう、そしたら稽古が早く終わるしね……って中学生かいっ。 そしていつもより早めに稽古が終わり、呑み屋へ消えていく役者と演出家。 ま、明日はOFFだしね。 |
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ー演出部 めぐー
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1月31日(土) 照明のプランナーの黒尾です。 照明のプランナーの仕事とは演出家の要望を聞いて美術プランと合わせながら芝居に沿って明かりをどう作るか考えることです。 今日は美術の加藤ちかさんが模型を稽古場に持って来るというので1時に笹塚スタジオに行くと、既にスタッフは御到着。加藤ちかさんとは彼女が第三エロチカの劇団員だった頃以来、十数年振りの一緒の仕事。 実は「ちかさん」とは呼んでいない。「ちか」と呼びすてにしたのを今後改めようと思う。 少し遅れて到着したG2と共に模型をみる。 ちか「このドアの色は壁とはもう少しトーンを濃くして、浮き立つようにしようと思います。」 G2「フンフン…。それと全体的なテイストですけどね、あまり近未来的なイメージだとこの仕掛けが出た時の驚きがないんじゃないかと思うんですけどね。」 ちか「そうですね。あんまりツルツルよりか柱とかもざらつきを入れて この幾何学模様にもふち取りを入れましょうか」 G2「そうそう、現地の人が一緒に作ったみたいな感じとか。」 ちか「コンクリートにパテで塗ったみたいな…手作り感ですね」 話し合いは続いた。照明の方も装置の中にいろいろ組み入れられてて今から実に楽しみ。 今日の稽古は松尾さんがお休みなので部分部分の小返し。初めて目にした高鹿さん、秋本さん。当然ながら新鮮なインパクト。でもいつも思うことだが稽古を見るのは何故か恥ずかしい。まともに役者さんを見ずに下を向いて何かを書いたり、ムッとしたり、笑ったりしてますが、あまり意味はありません。気にしないで下さい。 |
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ー照明プランナー 黒尾ー
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2月1日
(日) 稽古5日目。今日はG2氏がお休みでした。 演出家が休みだと、私、演助としてはとてもドキドキの一日です。 「無駄な一日だった」と言われないようにしなければ、と、なかなかどーして緊張するのです。 稽古は昨日まであたったところをおさらいしました。 稽古の合間をみて、出番のない役者さんはパンフ用インタビューを受けてもらったりしながらでしたが、みなさんとても真面 目に演出家不在稽古に取り組んでくれました。 そしてそろそろ稽古終わりという時に後藤さん(大王)がやって来ました。 稽古中、休憩の時などに山内さんがものまね(かなり似てます)をするのですが、今日は後藤さんのをやっていたりして、そしたらご本人が現れたので、おって感じでした。 予定通り19時頃に無事終了。 なんだかみょーなきんちょーをしたオレ。お疲れ様でした。 |
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ーえんじょ あきらー
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2月2日
(月) 衣裳のかずおです。女です。「かずお」は愛称です。 私は、衣裳のプランナーさんが考えた衣裳を作ったり、役者さんのサイズに合わせて直したり、本番中にアイロンをかけたりのメンテナンスを担当します。 早替えがある時は着替えの手伝いをしたりもします。 今日は第1回衣裳合わせがあるということで稽古場へ行きました。 稽古は15:00から1時間程読み合わせ。18:00、スタイリストの内村さんが到着されて衣裳合わせ開始となりました。 今日はみんなが前半に着ることになる衣裳がメインです。 1人につき2〜3ポーズ用意されている中から、あーでもないこーでもないと言いながらどんどん着替えてゆきます。 途中G2氏が山内さん用に持ってこられた帽子をかぶってみたり(全く似合わず)、楽しく衣裳合わせは進んでいきました。 まだ1回目の衣裳合わせということで2割くらいしか決定は出ませんでした。 まだまだこれからです。 その後、稽古再開。……なのですが、まさか自分が稽古場日記を書くことになるなんて思ってもみなかったので、正直適当に稽古を見ていて詳しく書けることがありません。ゴメンなさい。 予定より30分早く稽古が終わったことは、覚えています……。 |
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ー衣裳本番付き かずおちゃんー
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2月5日
(木) 稽古場にセットが建った。稽古場が狭いので全ては建たないものの、扉など動きに関わる物が建ったことで複雑なセットが少ーしだけ分かりやすくなった。気がする。稽古の雰囲気もパリッとした。……のは気のせいか? 狭い中なるべく本番に近いセットにするため、裏通り(舞台裏の通り道)が極めて細くなっていて横向きでないと通 れなくなっている。G2氏はきっと通れないだろう。それはさておき、えんじょのあきらさんが2日間の休み明けにマスクをして登場した。休み中何をしていたのだろう? それもさておき、松永さんの携帯に付いている大きいピンクの玉 は何だろう? 今度聞いてみよう。 |
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ー演出部 めぐー
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2月6日(金) 本日は最初、山内さんと松永さんの2人だけ。人数が少ないと稽古場の雰囲気がポワーンとしてるように感じる。G2氏は稽古場に入って来るなり「誰か1000円貸して!」どうやら財布にお金が入っていないのにタクシーに乗ってしまったらしい。大丈夫かしらん? 今回はなんとiMacが稽古場に設置してある。G2氏ご自慢の音楽用パソコンソフトを使って本番用の音楽を作ろうと目論んでいる。今日は稽古前(稽古中もちょっと)みんなでパソコンをいじって「おもしろーい」と盛り上がる。どんな音楽ができあがるのかは本番をお楽しみに! 2人の抜き稽古をしつつ、前日までの立ち位置などを変えつつ稽古が進む。やっぱり実際にセットがあった方が、いろいろな形を試しやすいみたいだ。それでも、テーブルが壊れかけてる長机だったり、いすはパイプいすだったり、本番とは違うことがいくつもある。稽古場にずーっといて見慣れてしまう気がするんだけど、やっぱり劇場で完成したセットや本番用の小道具を見ると「へえー」って思うんだよなあ |
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ー制作 Mー
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2月7日(土) 今日は松尾氏に「東京ウォーカー」の取材が入ってました。稽古開始の15分前には終わる予定だったのですが、その終わる予定時間の頃に取材が始まったのです。どうやらお寝坊したらしい……。そしてG2さんも10分ほど遅れて到着。 今日の稽古はまず、松尾さん小林さんのシーンから。この芝居のちょうど真ん中あたりです。小道具に“靴ぺら”登場!! お話には不思議感がどんどん漂ってきてます。 後半、少〜し出番が少ない山内さんは、稽古場に来るなりMacの前に座りイヤホンを付けて目を輝かせています。稽古をしてる時よりかなり男前の顔になってる……今日の山内さんは稽古に立ってる時間よりMacいじってる時間のほうが長かった。 |
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ーえんじょ あきらー
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2月8日(日) 昨日ご飯を食べずに稽古を始めたため、空腹で集中が途切れがちだった松尾氏。今日はそんなことのないようにと、稽古前に腹ごしらえをする。が、今度は食べ過ぎて集中が途切れていた。 そして山内氏がついにMacでの音楽作りのためにマイヘッドホンを持参!! 昨日イヤホンでやっていて不満だったのだろう。本気だ。今日は八十田勇一さんがみかんを持って稽古場に遊びに来た。すごく甘いみかんでした。ありがとうございます。そして稽古をMacの前の席で見学。山内氏、ヘッドホンの出番なし(涙)(笑)。 あ、それから、松永さんの携帯に付いているピンクの玉はヘアゴムのポンポンだった。以前小倉でお客さんに頂いたものだそうだ。これで1つ謎が解明されてスッキリした。 |
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ー演出部 めぐー
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2月9日(月) 秋本さんがスープ各種、パルメザンチーズ・タバスコ・お酢を差し入れしてくれた。ってゆーかご自分が必要を感じたらしい。稽古場が寒く、みそ汁やスープでみんな暖をとっていたり、気分転換をしていたりするので、うれしい差し入れだ。そして“知識の泉”松尾氏から「コンソメスープにパルメザンチーズを少々。タバスコを4滴」という飲み方を伝授される。おいしい! お酢好きの秋本さんとしては今日買ったお酢は失敗らしい。明日はお酢とゆず胡椒を買ってくるそうだ。普通 のご家庭より調味料の充実している稽古場になっていってる(笑)。夕食を食べようと思っても外食かコンビニぐらいしかないから調味料が充実するとちょっとうれしい。 今日はとうとうラスト景の稽古。けっこうなスピードで進んでいる。ラストは動きやセリフがやっかいなので、丁寧に作っていってはいるんだけど、なんといっても明後日初通しをするのでみんな気持ちに巻きがはいってるかも? |
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ー制作 Mー
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2月10日(火) ハト大佐です。キッチュ兄さんがNGの日に稽古での代役をします。今日から稽古に参加です。以下メモとして。 稽古場は始終関西弁が飛び交っていて、関西弁フェチのおいらにはかなりウハウハな環境だ。そして稽古のノリは何だかジャムってるみたいな感じ。そのときの状況に応じて早く進めたり、じっくり返したり。だが音でいうなら何故かカリプソ。作品の難解さとは無関係にとにかく何となくトロピカル。 いいタイミングで休憩が入る。ところがG2&キッチュ両兄さん、休憩時間でも休憩しない。小道具で遊び始める。この小道具のやや珍妙な動きに「それ、子供に与えたら喜ぶかも」と演助の高野さん。それにしてもこの二人、本物の子供よりも子供だ。なにもそこまで喜ばなくてもよいではないか。休もうよ。しかもG2兄さんに至っては痛めた腰を心配しながらだ。兄さんやめてくれ、面白すぎる。でもココロの中ではキャッキャッ騒いでいるんである、きっと。 |
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ー稽古場代役 ハト大佐ー
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2月11日(祝)![]() 松尾貴史のマネージャーの若菜です。 G2氏の「豚の貯金箱」。ご存知の方も多いと思うが、G2氏が噛んだり言い間違えをすると、豚の貯金箱に小銭を入れていき、打ち上げ費用の足しにしたりする。今回の稽古で、松尾座長が可愛らしい絵付けを施し、今はG2氏ソックリになっている。以前はG2氏のみに皆がツッ込んでいたが、ここ2〜3日は現金を入れないで間違えた人の名前をホワイトボードにカウントするようになった。今日は、G2氏、かなりのハイペースでマークが増えていく。セットの「はしご」をどうしても「階段」と言ってしまうらしい。自分でも悔しいようだ。だが、ポイントは増えていく。自力で直す事はむずかしいと判断したG2氏はセットの「はしご」に「これははしごです」と書いてもらい間違えないようにするも、松尾座長が「階段」と書き換えてしまい、その「階段」の字に反応してしまい、その後も「階段」と言い続ける始末。昨日は8時間稽古をして7ポイント。今日は、稽古を始めて4時間が経過した時点で9ポイント。そして、今日は通し稽古。笹塚スタジオは狭いので、すごい人口密度。私は足元のコンクリートとドアからの冷気を味わいながら玄関で見学。初めて通すので少し緊張気味か。それとも、普段はいない脚本の倉持さん、美術の加藤さん、音響の内藤さん、なぜか山西惇さんが観に来ているので思わずウケを狙ってしまったのか。あはは。うぅ、おもしろい。 |
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ー若菜ちゃんー
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2月14日(土) えんじょのあきらさんが男性陣にチョコレートを持ってきた。ハッ!! 今日はバレンタインだ。しまった……と思うのもつかの間、稽古場の他の人間は全員バレンタインだということを忘れていた。あきらさんエライなあ……。 パソコンの作曲ソフトに、録音した声が組み込めることがわかった。みんな思い思いの言葉を録音して、芝居で使っている曲に組み込んでいく。出来上がった曲が爆笑モノになったため「客出しに使おう」と松尾氏。あの曲が陽の目を見る日は来るのだろうか……。 |
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ー演出部 めぐー
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